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特許制度調和に関する先進国全体会合に関して [報告・知財に関する談話]

特許庁HPに、平成20年9月21日(日) に、スイスのジュネーブで「特許制度調和に関する先進国全体会合」が開催されたとの記事が掲載されていた。

記事によると、出願後18か月公開を義務づける制度の扱い、先願主義への移行 、ヒルマードクトリンの廃止などに関して今後の会合での議論の対象とするとのことである。数十年前から「本丸」の部分は全く変わっていないことが伺える。

条約に反しない範囲で(あるいはアウトとなっても許容される範囲で)、自国にとって有利となるように法制度を整え、国益を保護する。それは近代においての国策として当然に必要なことであり、そうしなければ国家は国家として存続できないものと思う(「ボーダレス」を望むのならそれでよし、とする考えもあるが)。米国は新大統領の誕生で沸いているが、おそらく米国特許制度の本質は変わることがないものと思う(米国が特許制度を変更した場合の米国の経済損失の規模を考えると、現在の制度を変える必要は全くないと思う。ちなみに米国特許商標庁のHPには、「特許制度調和に関する先進国全体会合」に関する記事は記載されていない)。

アジアでは、PCTの国際公開の言語に韓国語が追加されるなど、韓国も国策として自国の知財の保護に向けた政策を強力に推し進めている。中国も、外国の知財情報の取得、法や制度の整備を始めとして、自国の繁栄に向けた強力な政策を推し進めている。

そんな中、日本はどういった方向を目指しているのか、10年先にどんな国になっていたいのか、このまま進むと10年先にどんな国になると思われるのか、日本の最後の切り札であると言われている「知財」についての政策の観点から考えるのも興味深い。

なお、努力は必要だけれど、各人が各国の法制度などを研究して、また語学能力・コミュニケーション能力などを高めることで、いろいろな国の制度を有利に活用することは可能かと思う。

http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/torikumi/kokusai/kokusai2/sensinkoku_meeting_gaiyou2008.htm

椿特許事務所
弁理士TY
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