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「巨匠ピカソ」展(国立新美術館(東京・六本木)) [small talk(椿特許事務所 喫茶室)]

出張の合間に、「巨匠ピカソ」展(国立新美術館(東京・六本木))を見にゆく。

ピカソ(1881~1973年)が生涯手元に残しておいていた作品の多くは、遺族の手によりフランスに寄贈された。そのコレクションをもとに、1986年、パリに国立ピカソ美術館が創設された。今年、国立ピカソ美術館が改修工事に入ることに時期を合わせて、日本で「巨匠ピカソ」展が開催されている。(なおどこの国でも建物は、建築後20年経つと大規模な改修工事が必要となるようである。それは日本の弁理士会館(霞が関)でも同じである。)
同時期、サントリー美術館(東京ミッドタウン内)では、「巨匠ピカソ 魂のポートレート」展が開催されている。

国立新美術館では、8つの部屋に分かれてピカソ作品の展示がなされている。それぞれの部屋を順番に進むことで、ピカソの「青の時代」から晩年期の作品までを順に味わうことができ、また、ピカソの作風の変化、人生の軌跡を感じ取ることができる(展示にも、学芸員(curator)さんのセンスが光っていることに注目)。

8つの部屋のそれぞれのコンセプトを、記憶に従ってメモしておくと(専門家でないので間違っているかもしれないけど)、

(1)青の時代、
(2)バラ色の時代、
(3)キュビズム(分析的キュビスム (Analytical Cubism)から、総合的キュビスム (Synthetic Cubism)へ)、
(4)新古典主義、
(5)人体・対象のデフォルメーション、シュールレアリズム、
(6)その後の生涯のモチーフとなったミノタウロス、好んで観戦した「闘牛」を描いた時代、
(7)スペイン内戦やナチスを批判する政治色のある創作を行なった時代、
(8)晩年

となるのだろうか。

名声に満足、執着することなく、常に古いものを破壊し、新しいものを創造する姿勢。これまでの自分を否定しながらの新しい自分を創造・発見してゆく姿勢。それでいて、やはり人間は皆、古い自分とは完全には決別することができないものであるように思えたりもし、また、芸術は積み上げられるものではないと言いながら、やはり過去とは決別できないものであるかのような印象を受けたりもする。

世界一有名と言って過言でない芸術家に影響を与えた、家族、友人、職業、歴史、パリ、スペイン、そして女性のことを思い描きながら、秋のひとときを過ごすのはよいのではないかと思う。

「巨匠ピカソ」展は12月14日まで。お早めに。なお、HPは以下のURLから。
http://www.nact.jp/index.html

【追伸】

(1) ピカソは、フィルムにもいくつか登場するが、僕が一番印象に残っているのは、映画「モディリアーニ 真実の愛」で、オミッド・ジャリリが演じたピカソである(モディリアーニとは対照的に、若くから評価されていて自信に満ち溢れたピカソの演技が印象に残っている。「マエストロと呼べ!」というシーンとか)。

(2) ピカソに関しては面白いジョークがあるのだが、場にふさわしくないのでここでは書かないこととする。

椿特許事務所
弁理士TY

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